すべての即身仏との対面を終えて・・・
2007年7月8日、一般公開している即身仏15体、すべてとのご対面が完了しました。また同日かつて即身仏が確実に存在していたといわれているすべての寺院の訪問も完了しました。
思えばあの日・・・。大日坊で真如海上人の即身仏との対面をしてから4年余り・・・。ついに私は最後の1体となっていた観音寺の全海上人とのご対面を果たしました。しかし、もともと即身仏のことは、その存在は知っていても、特に興味も関心もなく、そもそも真如海上人が安置されている大日坊を訪問したこと自体がまったくの偶然であったことを考えると、今、こうしてすべての即身仏との対面を終えたという事実に、当の私ですら実感がないというか、不思議でならないというか、もっといえば違和感すら感じています。
しかし現在の贅沢三昧で堕落しきった葬式仏教、職業仏教とは違い、人々が未曾有の飢饉、天災、疫病などにより、餓え苦しみ、生きながらにしてこの世の地獄を体験している救いのない暗黒時代に、衆生救済のためにこの世の苦悩を一身に背負い湯殿山に籠り、今の僧侶には絶対にできないであろう五穀断ち、十穀断ちを始めとした厳しい千日修行を経て、最後には生きながらにして土中入定し、己の身と引換えに衆生救済を果たしたという即身仏のストーリに少なからず私が魅せられたことがすべての即身仏との対面を果たした原動力となっていたのかもしれません。
実は日本には即身仏以外にもミイラ伝説(例えば奥州藤原氏三代のミイラ等) というのが少なからずあります。当初、私はそういったミイラについても、出来る限り訪ねてみようと思って下調べなどもしていましたが、厳しい修行の末、即身仏となられた方達と対面するにつけ、偶然ミイラとなった方達には あまり興味がなくなってしまいました。今後どうするかは今のところ未定です。
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