​棚田百選の選考について




​棚田百選の選考について

日本の棚田百選選考委員会のメンバーの一人で棚田の世界では言わずと知れた第一人者で絶対的な権威である中島峰広先生と知り合い、親しくさせていただくという幸運に恵まれた。中島先生と色々とお話をさせていただいた中で、お伺いすることができた棚田百選の選定過程に関することをまとめてみた。

①棚田百選には134地区の棚田が選定されている。これは百選を選定する際に選定委員の中で無理に「100」という数字にこだわって数を絞る必要はないだろうという意見が出されたためである。

②棚田百選は最初に選定委員がピックアップした60数箇所と各都道府県から推薦のあった棚田を合わせた150数箇所の中から選定が行われた。

③百選を選定するにあたり、各都道府県から推薦されたものについては、耕作放棄が著しく進んでいるもの、田んぼの傾斜が棚田の定義に当てはまらないもの以外は基本的にはすべて認定をした。

④佐渡島と平戸島から百選の棚田が1つも選ばれなかったのは地元自治体よりの推薦がなかったためである。

⑤伊根(新井)の千枚田は地元自治体よりの推薦があり、選定委員の中でも推す人がいたが、耕作放棄地があまりにも多かっため、認定を見送った。

⑥長野県から百選に選定された棚田が16地区と全国最多だったのはそれだけ推薦された数が多かったということに他ならない。長野県からは市町村単位で3つも百選の棚田への推薦があった自治体もある。また、これとは逆に高知県のようにその県内で最も素晴らしい棚田を一つだけ推薦してきたというケースもある。高知県には素晴らしい棚田が数多くあるが、一つしか選定されていないのは以上のような理由による。

⑥百選を選定するにあたり、圃場整備がされている棚田であるかどうかについては選定基準とはしなかった。

⑦真幸の棚田が百選に選定されたのは地元自治体よりの推薦があったためである。

※結局のところ、棚田百選を選定するにあたり、各都道府県から推薦されたものについては、基本的に落とさない方針だったそうなので、いうなれば『推薦したもの勝ち』という側面があったことは否めない。

また、逆に言えばどんなに素晴らしい棚田であっても各都道府県からの推薦がなければ審査対象とはならなかったため「なぜこの素晴らしい棚田が百選に選ばれてないんだ!」というものについては各都道府県よりの推薦がなかったからだと思ってほぼ間違いがないものと思われる。

いずれにしても、この手(百選)のものにありがちな「なぜこの棚田が百選に選ばれているんだ!」そして「なぜこれほどの素晴らしい棚田が百選に選ばれていないんだ!」という疑問に対する答えは「とてもシンプル且つ明瞭」で、単に『地元自治体からの推薦があったか、なかったか』の違いだったと思えば十中八九間違えがないだろう。

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日本全国の棚田を訪ね歩く旅

 

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