赤滝(赤滝・黒滝)
所在地→山形県米沢市関
滝へのアクセス→車を停めてから1時間40分程度で到着。
滝との密着度→滝壷まで行ける。
滝を見た時の感激度→☆☆☆☆
赤滝。最上川の源流部にある落差100mの大瀑布で西吾妻スカイバレーの双竜峡からはやはり落差100mとされる黒滝と併せて遠望することができる滝である。
しかしながら、滝直下まで到達したという記録はネットでもホンの数例しかない滝でもある。
事実、滝壺へと至る道中は最初から最後まで道がなく、一度沢に降りた後に川を対岸に渡り、その後は山の中をただひたすら藪こぎに次ぐ藪こぎを強いられながら進む。
その道のりはこれまでに体験したどんな藪こぎよりも強烈で、途中、何度も心が折れそうになるなどかなりしんどい行程だった。
私は1時間40分で滝壺に到達することができた。う~ん、確かに圧倒的にデカイ!高い!そして背後の岩盤にはその名の由来になったであろう、茶褐色の岩がちらほらと見え隠れしている。
滝は流身を右に左に振りながら弧を描くようにして勢いよく豪快に流れ落ちてくる滝で、その姿は山之口谷大滝によく似ている。また、滝直下から見上げてみると流身が大きく末広がっているようにも見える。
離れて見ていると落差があるのでピンとこないのだが、実は幅もかなり広い。滝壺では10m以上になっているのではないだろうか?
尚、この滝はそれまでの道中とは打って変わって滝の前のスペースが開けているので実に色々な角度からこの滝を堪能することができ、その表情が一変する滝でもある。
さらに、滝の右岸の絶壁は岩肌がむき出しになっていてその荒々しさは赤滝の魅力をより一層引き立てていた。
~赤滝・黒滝裏話~
赤滝・黒滝は共に100m級の滝なので、滝壺まで行けばいい滝であることは分かりきっていて必然的なことなのだが、滝業界でも超コアな一部の滝マニアしか行っていない。
そもそも道がないし、遠望した時に『こんな深い谷を降りるなんてどー考えてもあり得ない』と普通は思う。当然、私には一生縁のない滝だと思っていた。
私が滝業界の若手で最も実力のある一人だと思っている子も過去最高の難所だったといい、もう二度と行きたくないと言っていた。
ところが滝チャンプの森本さんに言わせると『楽勝だよぉ~。何であんなお手軽で簡単な滝なのにみんな行かないのかねぇ』という感じらしく『じゃあ、連れてってよ』ということになった。(←ここが大きな間違いの始まり)
結果、道中は今までで一番過酷な藪こぎに次ぐ藪こぎだった。『冗談じゃないぞ!こんな厳しい体験は初めてだ!』と思ったのも後の祭り…。
それでも森本さんにとってはこんな道中は退屈で楽勝らしく『ねっ、楽勝でしょ。こんなのは藪こぎの内に入らないですよ。藪こぎというのは藪で視界がまったくないところを進むことですよ。ここは視界良好で歩きやすいですねぇ~』と終始和やかで涼しい顔をしていた。
途中『見ればわかると思いますが、こっから落ちたら死ぬと思うので、一応、気を付けて進んで下さいね♪』とかいう場所もあり…。
『はあぁ~?????』
こうして森本さんに騙されて?地獄の縁に足を突っ込んだことはもう何度目だろうか…。
そんな森本さんも黒滝の上段に行くのはかなり厳しかったらしく『今、私、今日初めて本気を出してますよ』という難所があった。
森本さんが本気を出さないといけないほどの難所を私が進めるわけがなく、私はそれ以上進むことを秒速で断念。(っていうか、森本さんが本気を出すところ初めて見た!)
~まとめ~「思い知ったこと」
『達人が楽勝、簡単だということを凡人が鵜呑みにするな!!!』
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