双門の滝
所在地→奈良県天川村北角
滝へのアクセス→車を停めてから5時間で到着。
滝との密着度→滝見テラスから遠望する。
滝を見た時の感激度→☆☆☆☆☆
双門の滝。日本の滝百選の一つで、百選の中では最も到達困難で最難関の滝とされる秘瀑中の秘瀑。正直、死のリスクがあるこの双門の滝だけは手を出しちゃいけないと思っていた。まさかこの私が双門の滝に挑戦する日がくるとは夢にも思っていなかった。
行きは登りっ放しで標高差は約700m。32本(+α)の梯子を越えていく必要があり、あの有名な水平梯子、天空梯子がこの中に含まれている。
但し、私が訪ねる直前に整備がされたようで、最難関の滝の一つには違いないが、想像していたほど厳しくはなかったというのが正直な感想だった。(これは私だけではなく他の同行者3人もそう言っていた)
但し、一ヶ所だけ一気に展望が開けて4~500m下の谷底までが見渡せる4~5mの岩場をよじ登らなければならない箇所があり、そこから落ちたら間違いなく即死である。いわば、この岩場が最大の難所で、登山者に言わせるとここを降りるのはナンセンスらしく、役場でも絶対に来た道を戻らないようにと指導するのはこの岩場があるからだと思われる。
しかしながら、その岩場以外(いわゆる天空梯子や水平梯子等)は気が張っていたせいか、別段何とも思わなかった。(但し、双門の滝は帰り道の方が格段に危険度と体感的な恐怖感が増すため、 もし行かれるのであれば、そのまま抜けて一泊して別ルートで帰ることをお奨めします)
私は所要時間5時間で滝見テラスへと到着した。そこから遠望する双門の滝は断崖絶壁とはまさにこのことをいうのだろうというような垂直に切り立った崖の奥まったところで岩盤を削り取るように滝が落ちていた。
遠望しかできないのは残念だが、それでも十分に満足できる滝で、滝も左岸の断崖絶壁も事前にイメージしていたよりもはるかに大きく、滝見テラスから谷底までの深さも体感的には2~300mはあるのではないかと思えるほどであった。
いずれにしても、この『最難関の滝』という名をほしいままにしている双門の滝は滝好きの中では『最後の滝』ともいうべき『特別な意味』を持っている滝であり、挑戦しようと決意するまでに「必要な勇気」、挑戦すると決意してから当日までの「言い知れぬ不安と恐怖」、双門の滝を見渡せる滝見テラスに立てた時の「ついにやり遂げたという達成感と到達感、体の底から怒濤のごとく込み上げてくる感動」、無事に帰ってこれた時の「安堵感と充足感」は他のどんな滝のそれよりも圧倒的に上回るものがあり、私にとっても双門の滝こそが『長い長い旅の果てにようやくたどり着いた「最後の」、そして「最終目的の滝」だった』と言っても決して過言ではなかった。
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