日本で唯一!塔内に入り最上層まで登れる!『清水寺三重塔』




日本で唯一!「塔内に入り二層・三層に登って外に出ることもできる!」『清水寺の三重塔』

通常、仏塔の中は基本的に非公開で立ち入り禁止ですが『日本で唯一』二層、三層へと登ることができる階段が設けられていて「塔の中に入って最上層へと登り『外に出る』こともできる」仏塔が島根県の安来市にあるとの噂を聞き付けましたので、早速レポートをしてみたいと思います。

通常、五重塔、三重塔は基本的に非公開で立ち入り禁止です。

塔の開き戸は固く閉ざされていて中に入るどころか、中の様子を伺い知ることもできません。

塔に魅せられたものが、中に入ってみたい、中はどうなっているのだろう、塔に登ってみたいと思うのはごく自然な感情だと思いますが、残念ながら『仏塔の中は基本的に非公開で立ち入り禁止』です。

ところが島根県安来市の「清水寺」には「日本で唯一!」塔内に入り二層・三層に登ることができる『三重塔』があるとのことです!

何と!開き戸が開いていて中に入ることができるようです!

全国で唯一、塔の中に入り、二層、三層へと登ることができる仏塔!それがこの清水寺の三重塔です。

塔を見上げたら登っている人がいるのを目にすることができました!

早速、仏塔の中に入ってみましょう!高鳴る胸が抑えきれませんね!

参拝者は聖なる塔内に入ることができ、二層、三層にも登れるように階段が設けられています。このような設備があるのは江戸時代以前の塔では例がなく、構造的に珍しいものです。

内部は窮屈で急な階段が設けられています。

下をのぞき込むと少し怖いくらいです。

仏塔の中心に建てられている心柱もはっきりと見ることができます。

二層、三層では外に出ることもできます!

三層よりの展望は特に素晴らしく、拝観券には「塔より全山眺むれば心はすでに浄土の世界」と書いてありますが、それもあながち嘘ではないなと思えるほどの景観です。

仏塔に登って、さらに外に出れるのはこの清水寺の三重塔だけなので、仏塔マニアには『超』必見の塔です!

通常、仏塔は見上げることしかできませんが、この清水寺の三重塔では二層・三層から境内を見下ろすことができます。

この「清水寺の三重塔」は、普段、どんなに望んでも決して入ることのできない仏塔の中に入ることができる、いわば仏塔マニアの「夢が叶う塔」であるということができます!

うっかりして落ちないように気を付けて下さい!

塔の外に出るためには身をかがめる必要があります。

いかがでしたか?京都にある法観寺の五重塔も塔内に入ることができますが、二層目までしか登ることができず、外に出ることもできません。この清水寺の三重塔は日本で唯一「塔の中に入って最上層へと登り、しかも『外に出る』ことができる」仏塔マニアにはたまらない夢叶う塔です。是非皆さんも島根県を訪ねた際には併せて清水寺の三重塔にも立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

塔の歴史

清水寺は、推古5(597)年尊隆によって開基された。一時廃れたが、大同元(806)年盛緑が勅命により再興、以後、山陰屈指の天台宗の霊場として大いに栄えた。

盛時には四十余坊をもつ大伽藍だったと伝えられるが、戦国時代、毛利・尼子合戦の兵火により、根本堂以外の建物が焼失した。江戸時代に入って復興されたが、旧観に及ぶべくもなかった。

三重塔は文政9(1826)年恵教の発願により、棟梁・富谷寛太によって起工、33年後の安政6(1859)年に完成した。

完成時には発願者恵教、棟梁富谷寛太もすでになく、棟梁は富谷寛太から子、そして孫の唯市の代となっていた。

仏塔データ

総高  約21.2m
建立年  安政6年 (1859年)
文化財指定  県指定文化財
建築様式  おおむね和様
構造形式  三間三重塔姿。本瓦葺。素木造り

所在地→島根県安来市清水528

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