百四丈滝
所在地→石川県白山市尾添
滝へのアクセス→往復二泊三日
滝との密着度→滝壺・滝裏まで行ける。
滝を見た時の感激度→☆☆☆☆☆
百四丈滝。この滝は白山の登山道(加賀禅定道)から遠望することはできるが、滝壺へと至る道はなく、滝壺に到達するのは困難を極める滝であり、滝壺に行くためには登山道から沢筋を藪こぎをしながら約400m降下する必要がある。
こうして降り立った先にある百四丈滝は実に雄大な景観の中を落ちる落差90mの直瀑で左岸を少し登ったところから見る景観が秀逸である。
また、この滝の特筆すべき点は落下する滝の水が落口から一度も岩盤に触れることなく完全に宙を浮いた状態で滝壺まで一直線に落ちていることであり、このため滝の裏側に入ってその様子を見ることができる。
滝の裏側は優に100人は入れるような広い空間となっていて、落差90mの百四丈滝が落口から滝壺まで一直線に落ちる姿を裏側からまじまじと見ることができる。
もちろん日本最大の裏見の滝で滝の裏側は「完全に違う世界」となっている。ちなみに滝マニアの中でも滝の裏見には興味がないという人も少なくない。滝の裏に入るのが何となく怖いという感情を持つ人もいるという。
確かに滝の裏側に入ると表(正面)から滝を見ている時とは違い、耳をつんざく爆音のような轟音を否が応にも聞かざるを得なくなり、圧迫感もかなりあるので、その点でも滝の裏側を敬遠するという人もいるのであろう。
このようにただでさえ少ない滝マニアの中でも滝の裏側の世界はさらに極めてマイナーである。滝を正面から見る姿を「表」だとすると滝の裏側から見る姿はその名の通り、表に対しての「裏」の世界である。
正面から見る滝の姿が「日常、現実、通常」の世界であるのに対し、この日本最大・最強の裏見の滝である百四丈滝の裏側は非日常的、非現実的ですべてが異常な世界と空間である。
ひと度、滝の裏側に入ったならば滝好きであるか否かに関わらず、誰もが訳のわからない異常なハイテンションとなることは請け合いである。
(特に私の場合は裏見の滝が何よりも大好きなので滝の裏側から見上げた景観は裏見の滝マニア冥利に尽きるこれ以上ない最高の至福の時だった。)
また、滝の裏側から見上げた方が表(正面)から見るよりもはるかに落差があるように見えるから不思議だった。
この百四丈滝は落差90mの巨瀑であるにも関わらず、なぜか大きな滝壺が形成されてなく、下流の沢も深くないため水飛沫でビショビショになることを厭わず、さらに恐怖に打ち勝つことができれば、これだけの巨瀑でありながら、滝に最接近することもできれば、滝を中心として円を描くように滝の周りを360度一周することもできる。
ぶっちゃけ、滝の表(正面)から見る姿は飛び抜けたものがあるわけではないため、この滝の最大の魅力はすべて滝の裏側ににあると言っても過言ではないだろう。
いずれにしてもこの百四丈滝は滝好きとしていつかは訪ねてみたいと思って最終目標にしていた滝の一つであり、その期待を裏切ることなく、本当に本当に素晴らしい、これ以上ない最強・最高の裏見の滝だった。
特別編
その1:百四丈滝への想い |
その2:百四丈滝に共にアタックした仲間 |
その3:百四丈滝にアタックするための準備 |
その4:百四丈滝にアタックする具体的な計画と実際の行程 |
その5:百四丈滝への二泊三日の行程 |
その6:百四丈滝エピローグ |
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