社台の滝(滝壺アタック!2017年8月18日)
所在地→北海道白老町社台
滝へのアクセス→車を停めてから5時間で到着。
滝を見た時の感激度→☆☆☆☆☆
社台の滝。日本有数の秘瀑中の秘瀑にして、日本屈指の奇瀑の一つ。
水量には恵まれていない滝ではあるが、滝が落ちる岩盤には大きな凹みがいくつもあり、それが目や口のように見え、その姿はさながら悪魔のような姿に見えるということから「悪魔の顔」という別名がある奇瀑である。
尚、この社台の滝はヒグマの巣窟地帯である社台川を約5時間遡行(林道歩き75分、沢登り225分)をする必要がある滝で生半可な気持ちと装備では決して訪ねることができないまさに秘瀑中の秘瀑である。
但し、ヒグマが出てくるかも知れないという恐怖に打ち勝つことができれば、林道歩きなどワケもなく、沢登りもせいぜいくるぶしくらいまでの実に浅い川を登って行くだけだったので、ぶっちゃけ楽勝だった。
『何だぁ~。社台の滝はただ長いだけのお手軽滝じゃん、距離は三沢大滝と同じくらいかも知れないけど、三沢大滝に比べるとかなり楽だな!』と、途中ではそんなことを思っていたりした。
しかしながら、いわゆるカーテン岩という名前の柱状節理が発達した景観を通り過ぎる頃になると、突如として社台川がその本性を表し始めた。
さっきまでの穏やかな沢が一変して巨岩地帯へと突入していったからである。たった10m進むのですら何十分も掛かっているような気がする。
10分、20分、30分と時間は経過していくのに、さっきからまだほとんど進んでいない…。
もうヒグマが出てくるとかこないとかそんな心配をする余裕もなく、心が折れそうな巨岩地帯を越えた先に目指す社台の滝があった。
ところが、何とか社台の滝を目にすることができたものの、完全に不完全燃焼のまま社台の滝を後にすることになってしまったのである…。
なぜならば…、私はこの社台の滝を間近で観るためにその年(2017年)の8月に北海道に渡ったのだが、本来ならば8月14日にアタックをするはずだった。
しかしながら、雨天のためにアタックを見送り、その後も天気の回復を待ったが、北海道の天気は一向に好転せず。もう明日は帰る日だというタイムリミットが迫ってしまった18日に悪天候の中で、仕方なくアタックをすることになってしまったのだ。
本当ならこんな雨の日にアタックしたくなかった…。往復10時間30分ほとんど雨が降りしきり、せっかくの滝の前も雨が降り続き、モヤが掛かっていてロクな写真も動画も撮れなかったのだ…。無念…。
『行程』
5時40分出発→10時40分滝壺着→11時35分滝壺発→17時5分着
社台の滝(観瀑台からの遠望・2010年8月16日)
悪魔の顔といわれている秘瀑中の秘瀑。一体どこまで続くんだよ…とへき易するダートを車で延々と20数キロ進む。所々にぬかるみや窪みがあり、気が付くと緊張で手に汗を握り、いつの間にかに喉はカラカラになっていた。
携帯はもちろん圏外。そしてここはヒグマの巣窟。
もし車が立ち往生したら最悪の事態も覚悟しなければならないだろう。そんなギリギリの極限状態に陥りながらも何とか観瀑ポイントまで進むことができた。
(今は無事に帰ってこれたので笑い話にできるが、冷静に考えるとあまりにも無謀で無鉄砲な挑戦だったと心の底から本当に猛省している。 あの過酷な道は『今』思い出しても身震いがするほどだ。)
そしてついに悪魔の顔といわれている社台の滝を上から見下ろせる場所に到達した。確かにスゴい滝だ。落差は100mはあるだろうか?何筋にも分かれて優雅に流れているその姿からはとても悪魔の顔とは思えない。
滝壺に行けたらさぞかし素晴らしい滝なんだろうと思う。そうした意味でも上から遠望するだけなのはちょっと寂しいが、私の実力では滝壺に行くのは不可能だろうから仕方がない。
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