見渡す限りに穴があいている「奇景」『滝尾百穴横穴古墳群』




見渡す限りに穴があいている「奇景」『滝尾百穴横穴古墳群』

滝尾百穴横穴古墳群は古墳時代後期後半(6世紀)を中心とする100年間に盛行した墓制で、密集して営まれたことから群集墳と呼ばれる集団墓である。

滝尾百穴は大分市滝尾地区の滝尾中学校グランド横の崖に見渡す限りに総計84基の横穴が上下三段~四段に並んで掘られていて、遠くから見ると蜂の巣のように見えるなど、とても壮観である。

↑これが全景。穴が本当に84個あるのか数えてみて下さい!

この横穴墓群は、凝灰岩質の崖面に横穴を掘り込み、その中に遺体を安置し、入口を石などの蓋で閉じたもので、当時の庶民の家族墓と考えられていて、一基に数体が埋葬されることも珍しくないとのことである。

入口の蓋は、崩壊してすでになくなっているため、内部は荒らされ、また物置き用など別の目的に利用されたりしたため、遺物は失われ形もつくり変えられたものがあるが、奥壁にある祭壇上の基段のあるもの、天上を寄棟にして家型石棺を模しているもの、また、羨道(奥室までの道)の片方に袖石を有しているものなどがあるとのことである。

この横穴墓群の横穴の規模は大小さまざまであるが、大きいもので高さ約1.8m、床面の幅約2m、天井部の形にはドーム形、家形、 アーチ形のものがみられ、崖面の横幅120m、 面積694㎡が史跡指定地となっている。

横穴には、もともと各横穴に行くための墓道があったとのことであるが、それらは風化して現在では残されていない。

また、校舎のある場所からは昔、「石戈(せっか)」や「銅戈(どうか)」という祭祀用の遺物も出土していて、この辺りは「古代の祭祀場跡」と見られているとのことである。

それにしても改めて見てみてもやはり異様というか奇妙というか。

まるで土の壁に無数の口があいているかのようだ。

圧倒的な迫力で度肝を抜かれるものがある。

じっくりと見ているとその岩壁に表情があるかのように見えてくるなど変な感じがしてくる。。。

所在地→大分県大分市羽田

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