「紅葉の見頃」と「満開の桜」が共演する絶景!『小原の四季桜』
通常、桜は春に一度だけ花を咲かせるが、愛知県豊田市の小原地区(旧小原村)にある「四季桜」はマメザクラ×エドヒガンの種間雑種と考えられ、春と秋に二度花を咲かせる全国的にも非常に珍しい桜である。
この小原地区では紅葉が見頃を迎える頃にちょうど桜が満開となり、まるで桃源郷のような幻想的で神秘的な絶景を目にすることができる。
現在、小原地区(旧小原村)では至る所に四季桜が分布していて、その本数は約1万本を数えるという。
そんな小原地区には以下のように何ヵ所もビューポイントがある。
①川見四季桜の里
②小原ふれあい公園
③柿ケ入遊歩道
④前洞の四季桜
⑤大洞の四季桜
⑥四季桜公園
⑦市場城跡
⑧小原和紙のふるさと
⑨緑の公園
その中から、①~④をピックアップして紹介をさせていただく。
『その1:川見四季桜の里』
川見四季桜の里は1200本と小原地区内で四季桜が一番多い「最大の見所」である。
山の斜面を埋め尽くすように四季桜が咲いている。
山の斜面をアップで撮ってみた!
四季桜と紅葉のコラボは息を飲むような絶景でこれこそまさに夢の共演である。
百聞は一見にしかずなので、ぜひその目で見てほしい景観である。
おなじ景観でも日の差し加減でまた違った景観に見える。
川見四季桜の里の所在地→愛知県豊田市川見町堂ノ洞184-2
『その2:小原ふれあい公園』
小原ふれあい公園は地区の憩いの広場として利用されている公園で、隣接する小原支所周辺には約300本の四季桜が植わっている。
公園内は遊歩道が整備されていて、四季桜が見頃を迎える時期には臨時駐車場が開設されるなど例年行われている「四季桜まつり」のメイン会場となる場所でもある。
実は小原ふれあい公園内からの眺めよりも「川を挟んだ対岸からの眺め」の方が景観がいい(と思う)。
桜の花びらを少しアップで撮ってみた。花は一重五弁で小さいのが特徴。
小原ふれあい公園の所在地→愛知県豊田市小原町孫八456
『その3:柿ケ入遊歩道』
柿ケ入遊歩道は川見四季桜の里の約100m南に下ったところにある。
その名の通り、田代川沿いに約500mの遊歩道が整備されている。
実はこの柿ケ入遊歩道も四季桜を遊歩道から眺めるよりも「川を挟んだ対岸からの眺め」の方が景観がいい(と思う)。
柿ケ入遊歩道の所在地→愛知県豊田市上仁木町柿ケ入
『四季桜の歴史と由来』
小原地区(旧小原村)の北部の小原北町に「四季桜発祥之碑」がある。
せっかく四季桜を訪ねたのならば、是非、少し足を延ばして四季桜の歴史と由来にも触れてみたい!
「四季桜発祥之碑」の裏に書かれている四季桜の歴史と由来
四季桜は文政年間の始めに小原北町の藤本玄碩という医師が患者から尾張東部の山間の寺に晩秋に花を付ける桜があることを聞き、その苗をもらい受け、家の近くに植えたものが親木となって広まったのがルーツと言われている。
四季桜発祥之碑の所在地→愛知県豊田市小原北町
以来、村人に愛され、守られ、時代を越えて小原の各地に子孫を増やした親桜は、小学校の校庭に移植されて西加茂の名木と謳われていたが、残念なことに室戸台風により倒れてしまったが、前洞町に移植された子桜は現在、県の天然記念物になっているという。
前洞の四季桜(県指定文化財・天然記念物)
本樹は、根囲1.39m、胸高囲1.64m、樹高5.0m、枝張り東西8.5m、南北10.5mに及ぶ老大木で、明治39年日露戦争直後に植樹したものである。秋の彼岸頃から開花をはじめ、冬期も花数は少なくなるが咲き続け、春には再び梢頭を埋めて白~淡紅色の花をつけ美観を呈する。5枚花弁の一重咲きで花梗から萼基部にかけて微毛をもつ。花柱基部の毛については無毛のものから微毛をもつものまで、いろいろの差異が認められる。現在、県内には四季咲き性のサクラは各所にみられ、決して珍しいものではないが、本樹は植樹以来100余年の生命を保ち、「四季桜の里・小原」の象徴木となっている。
前洞の四季桜の所在地→愛知県豊田市前洞
四季桜の里・小原
昭和53(1978)年に四季桜が村の木に指定され、以後、村をあげて増殖が図られ、現在ではその本数は約1万本を数えるほどになっているということである。
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