7年に一度突如として出現する『池の平の幻の池』




絶対にいつか行きたい!7年に一度突如として出現する『池の平の幻の池』

 

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池の平の幻の池とは?

池の平は静岡県浜松市の天竜区水窪町にある標高約800mの『亀の甲山』の中腹にある窪地である。普段は一滴の水もない杉木立の平坦な場所で周りに沢や水たまりがないにも関わらず、約7年に一度水が湧いて杉やヒノキの森の中に突如として池が出現する不思議な場所で、遠州七不思議の一つに数えられている。この神秘的な池は10日ほどの短期間で水がひいて姿を消すため『幻の池』として知られている。

 

出典:https://twitter.com/climbfusion111

過去の幻の池の出現日

1954年(昭和29年)
1961年(昭和36年)
1968年(昭和43年)
1975年(昭和50年)8月26日
1982年(昭和57年)8月11日
1989年(平成元年)9月8日
1998年(平成10年)10月2日
2010年(平成22年)7月20日
2011年(平成23年)9月11日
2020年(令和2年)7月15日

※近年は1998年の出現以後は2年連続で出現したりと必ずしも7年毎に出現しているわけではなく不規則な出現となっている。

 

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なぜ池の平に水が湧いて池が出現するのか?

池の平は標高650m。約800mの尾根から西に下った場所にあたる。その標高から地下水が湧き上がるとは考えにくい。また水窪周辺の地層は古くて硬く、水が染み込みにくい所が多い。降った雨はすぐに斜面を流れ落ちていく。ただし、夏になると表土は草に覆われ、保水力が高まる。このため、夏に雨水がジワジワと池の平に集まるのではともいわれている。

 

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幻の池の湧水伝説

竜神の休息伝説

「池の平」に突然池が出来るのは御前崎市にある「桜ヶ池(佐倉が池)」に棲んでいるといわれる「竜神」が信州の諏訪湖に行く途中に休息をするためであるとか、諏訪明神が休息するためであるからと伝えられている。

「おかわ御前」の伝説

永禄12(1569)年に高根城が遠山土佐守によって滅ぼされた時に城主・民部少輔貞益の奥方であるおかわ御前は池の平で追手に捕まり殺された。池の平の湧く水は泣き続けているおかわ御前の無念の涙が溜まりに溜まって7年に一度溢れ出てくるものであるという。

古老の話

水がたまる時にはブスーン、ブスーンともガーン、ガーンとも奇妙な音が聞こえる。

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「元池」と「新池」。2つある?幻の池。

池の平の幻の池には『元池』と『新池』があるという。

元々はその名の通り『元池』とされる場所に出現していたが、いつの頃からか元池に水が溜まることがなくなり、現在では『新池』とされる場所に池が出現するようになったそうである。なぜ幻の池が出現する場所が変わったのかについてもやはり一切が謎である。

池の平山登りガイド(水窪情報サイトより)

所在地→静岡県浜松市天竜区水窪町奥領家

池の平の幻の池への個人的な想い

池の平の幻の池はその名の通り、まぎれもない『幻の池』である。私はこれまで様々な秘境探訪をしてきたが、この池の平の幻の池はその中でも超ド級の「秘境中の秘境」で「難易度は超S級」である。なぜならば

・池の平までは片道約2時間の登山をする必要がある。

・池の平の幻の池は常時出現しているわけではない。

・池の平になぜ水が湧いて池が出現するのかというメカニズムは未だに解明されていない。

・幻の池が出現する頻度は7年に一度とされていて頻繁に出現するわけではない。また、この7年に一度というのも確たる周期があるわけではなく、この時期に行けば確実に幻の池を目にすることができるという保証があるわけではない。

このように池の平の幻の池については不確実な情報しかない。もし幻の池を確実に見たいというのであれば、過去に幻の池が出現したとされる7月~10月頃に毎日ネットをチェックして幻の池が出現したとの情報を得たならばその翌日に直ぐにでも訪ねるくらいのフットワークが肝要である。しかしながら、幻の池が出現するのは概ね7年に一度とされる。また、幻の池は日に日に水位が下がっていき、10日ほどで水が引けて池は消滅するとされている。確率でいえば単純計算でも10/2555(365日×7年)=1/255である。しかも片道2時間の登山もさることながら、そもそも幻の池が出現する旧水窪町(現浜松市天竜区)はあの秘境駅として全国的にも名高い「小和田駅」があるところである。それだけでもこの旧水窪町が生半可な秘境ではないことが容易に想像が付くと思われる。実際にそもそも旧水窪町に行くのだけでもかなり大変な道のりである。

やはりこの「池の平の幻の池」はこれまで日本全国の数々の秘境探訪をしてきた私からしてみても、超ド級の「秘境中の秘境」で「難易度は超S級」であるといえる。しかしながら、これだけの幾多の困難を乗り越えて幻の池と対面できた日には底知れぬ感動と興奮を味わうことができるであろうことは想像に難くない。是非生きているうちにお目にかかりたいものだ。

尚、私がこの「池の平の幻の池」のことを知ったのはおそらく、2010年または2011年に出現した時のことと思われる。その後、何となくしか意識していなかったため、周期的に言えば2018年以降に再度出現する可能性が高いことが予想できたはずであり、2020年に出現した際には実際に訪ねることも可能だったはずだが、残念ながら、そこまで強い意識を持っていなかった。実に間抜けな話である。

ちなみに2020年の梅雨は長梅雨の上に本当に毎日雨が降るような感じで降水量も多く、それこそ「まとまった滝のような雨」が降ることもしばしばだった。そんな中では私は『10年に一度しか出現しないとされる富士五湖の第六の湖である赤池』『年に1~2回しか出現しないとされる幻の滝である関根御滝』を訪ねることができたことに気をよくしていた。返す返すも間抜けな話である。

~池の平の幻の池のレポ~

池の平「幻の池」|水辺遍路

池の平 – 水窪情報サイト|水窪観光協会

水窪町商工会 池の平紹介ページ

10年ぶり?に登場した水窪、池の平に行った話。

 

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