「世界で唯一」の二重らせん構造の『会津さざえ堂(旧正宗寺円通三匝堂)』とは?
⽩⻁隊⼠19名の最期の地となったことで有名な会津若松の飯盛⼭には「世界で唯⼀」の⼆重らせん構造の⽊造建築物である『さざえ堂』という奇想天外で誰もがビックリ仰天する摩訶不思議なお堂があるとの噂を聞き付けましたので、早速レポートをしてみたいと思います。
さざえ堂(正式名称は円通三匝堂)は今から約220年前の寛政8(1796)年に建⽴された、⾼さ16、 5mの六⾓三層のお堂です。
その外観はねじりパンのようにも雑⼱を絞ったような姿にも⾒えるなど、とてもユニークな形状をしています。さざえ堂という通称も「さざえ⾙」に似ていることが由来だということです。
しかし本当にユニークなのは内部構造でお堂の中は⼆重の螺旋(らせん)状のスロープを組み合わせた構造になっていて、上りも下りも階段がなく、⼊⼝から出⼝まで⼀度通った所は⼆度通らない⼀⽅通⾏の建物になっています。
つまり上りと下りがまったく別々の通路になっていて、正⾯から⼊ると螺旋(らせん)状のスロープを右回りで登り、頂上の太⿎橋を越えると今度は下りの左回りのスロープとなっていてそのまま背⾯の出⼝へと通じているのです。
ちなみに昇降を通じて建物内を三度回る(登りで⼀回転半、下りで⼀回転半)ことになるところから三匝堂の名もあるとのことです。
が、いくら口で説明を受けてもこの不思議なお堂の構造を頭で理解することはできません。
であるならば…
それでは早速「さざえ堂」の中に⼊ってお参りをしましょう!
⼊ってすぐのところには「さざえ堂」を考案した「郁堂和尚」の像があります。
堂内は螺旋(らせん)状のスロープになっています。
右回り(時計回り)で登って⾏きます。
堂内には壁板がなく吹き抜けている箇所があり、向こう側の通路を⾒ることができる場所が何箇所かあります。
本当に不思議な建物です。
ようやく頂上が⾒えてきました!
頂上の太⿎橋を越えると今度は下りの左回りのスロープとなっていてそのまま背⾯の出⼝へと通じています。
下りは登りとは逆に左回りとなります。
下りでも壁板がなく吹き抜けている箇所があり、向こう側の通路を⾒ることができる場所があります。⼀体どうなってるの?
建物をグルグルと「3回」回るとようやく⼊⼝の真後ろにある出⼝にたどり着きます。
実際にこのお堂の中のお参りしてみても「あれよあれよという間に」「あっという間に」「いつの間にかに」出口へと出てしまいます。まさに狐につままれたというのはこのことではないでしょうか?
いくら考えても「なぜ」これだけグルグルと回って登って下っているのに入口から出口まで一度も同じ場所を通ることなく、他の参拝者とすれ違うこともなく外に出られるのか?「なぜ」登りは右回りなのに下りは左回りと反対になるのか?等まったく訳がわかりません。
う〜ん、正直、画像だけでは「よくわからない」ので動画も⾒てみましょう!
ぶっちゃけ、動画を⾒てもますます訳が分かりません!
結局のところ、内部構造はこのようになっているようです。皆さんお分かりになりますか?
この仏教建築としては他に例をみない特異で世界唯一の二重螺旋(らせん)スロープを持つさざえ堂は当時飯盛山にあった正宗寺というお寺の住職であった郁堂が考案したものです。
では郁堂和尚は⼀体どうやってこのような発想を思い付いたのでしょうか?
摩訶不思議で奇想天外としか⾔い様がない極めて複雑で独創的な構造を郁堂和尚がなぜ思い付いたのかについては2つの説が伝えられています。
⼀つは郁堂和尚がさざえ堂を造る際に⼆重紙縒の夢を⾒てヒントを得たという説。
もう⼀つの説はレオナルド・ダ・ヴィンチが描いたといわれる⼆重螺旋状のスロープを組み合わせたスケッチが⽇本の画家に伝わり、そこから郁堂和尚に⼆重螺旋のアイデアが伝わったのではないかとする説。
今となっては真相は不明ですが、この⼆重螺旋(らせん)構造という世界的にも珍しい建築様式を採⽤したことで、建築史上その特異な存在が認められ、さざえ堂は平成8年に国重要⽂化財に指定されました。
いかがでしたか?この「さざえ堂」はあの有名な⽩⻁隊⼠の墓がある会津地⽅を代表する観光地である飯森⼭の中腹にありますが、知名度が低くさざえ堂のことをご存知ない⽅が多いため、せっかく飯盛⼭を訪ねてもさざえ堂には⽴ち寄らずに帰られてしまう⽅が⼤勢いるそうです。
しかしながら「世界で唯⼀」の奇想天外で誰もがビックリ仰天する⼆重らせん構造の⽊造建築物である『さざえ堂』を訪ねたならば、きっと摩訶不思議で今まで経験したことがないような感動体験をすることができると思いますので、是⾮皆さんも会津若松を訪ねた際にはさざえ堂にも⾜を伸ばしてみてはいかがでしょうか?
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こちらの会津さざえ堂の写真をレポートに使用してもよろしいでしょうか?
いいですよ。
ありがとうございます