奇跡の一本松(東日本大震災の震災遺構)
かつて陸前高田市には陸中海岸国立公園(現、三陸復興国立公園)に指定され、渚百選にも選定された名勝「高田松原」があった。
高田松原には約2キロに及ぶ砂浜と約7万本のクロマツが防風林として存在し、白砂青松の景観から多くの観光客が訪れる観光名所として賑わいをみせていた。
しかしながら、東日本大震災による大津波により壊滅的な被害を受け、風光明媚な高田松原は一瞬にして失われてしまった。
そんな中で唯一、奇跡的に耐え残った「一本の松」は震災直後から『奇跡の一本松』『希望の松』と呼ばれ、復興のシンボルとなった。
その後、海水による深刻なダメージにより根が腐り、2012年5月には残念ながら枯死であると判断された。
これを受けて陸前高田市では『奇跡の一本松』に人工的な処理を加え、鎮魂・希望・復興の象徴として、また、今後も震災の記憶を後世に受け継いでいくためのモニュメントとして保存することになったという。
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