昭和20年代の映画館が現存している北木島の『光劇場』




昭和20年代の映画館が当時のままの姿で現存している北木島の『光劇場』

北木島は岡山県の南西部にある瀬戸内海に浮かぶ7つの島からなる笠岡諸島最大の島である。

北木島では北木石と呼ばれる良質な花崗岩が産出され、大坂城や日本銀行本店、東京駅丸ノ内本屋、明治神宮神宮橋、靖国神社の大鳥居などの造営に利用されたほどの名石として名高く、日本有数の石材産地でもある。

品質の良さが全国に知られるようになった明治中期から昭和30年代にかけて、島内では丁場(石を切り出す採石場)の数が増え、最も盛んだった昭和32(1957)年には127カ所の丁場が稼働していたとのことである。

このように北木島が石材業の発展により活気にあふれていた昭和40年頃まで、島内には4つの映画館があったといい、この木造の「光劇場」は映画館はその一つで、昭和20年代終わりから昭和42(1967)年頃まで営業していて、石工たちに娯楽を提供していたそうである。

この「光劇場」は島内の映画館で唯一現存しているもので、当時の映写室や映写機といった設備がそのまま残っているマニア超必見の遺構である。

映画館の中は舞台のようにしつらえたスクリーンや、木製の椅子などが当時のままの姿で残されていて古き良き時代の懐かしさを感じることができる。

何気に2階部分がどうなっているのかとても気になる。

御座敷の特別席?

なお、現在では北木島の石文化に関する上映等に活用されていて、実際にスクリーンに映し出された映像をみることができる。

さて、次週の映画は?

所在地→岡山県笠岡市北木島町7887-52

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