実は福岡県にもある投入堂!?岩屋神社境内社の『熊野神社本殿』
熊野神社は修験で知られる英彦山にほど近い山中にある岩屋神社の境内社である。
この熊野神社は天狗が蹴って穴を空けたと言われている態野岩の険しい岩場を巧みに利用して、懸造りで建てられた板葺三間社流見世棚造りの社殿で、保存状況がよく当初材をよく残している。
社殿は貞享3(1686)年に村民が建立したもので、とても小さく簡素なものであるが、あの有名な「三徳山三佛寺の投入堂」がお堂まで近付くことができないのに対して、こちらの方はお堂まで登っていくことが可能である。
昭和63年には岩屋神社本殿とともに、英彦山の修験道関連の17世紀に遡る数少ない貴重な遺構であり、岩場の険しい環境に適合した建築形態をとっていることも注目されるとして国指定重要文化財に指定されている。
尚、岩壁にはかつての社殿の柱穴などが残っていて、中世の社殿は現在よりもかなり大きかったものと考えられているという。
所在地→福岡県東峰村宝珠山
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