「日本一危ない国宝鑑賞」である『三徳山三佛寺の投入堂』




参拝するのは命がけ!「日本一危険な国宝」である『三徳山三佛寺の投入堂』

投入堂は標高900mの三徳山に境内を持つ、かつては修験道の行場として栄えていた天台宗の古刹・三仏寺の奥院である。

投入堂は垂直に切り立った断崖絶壁の岩窟に建てられている日本国内でも他に類を見ない建築物で、その建築方法は未だに謎のままである。

確かに一目見て「一体どうやってあんな岩壁の中にお堂を建てたのだろうか」とつくづく不思議に思えるお堂である。

詳しい建造時期ははっきりとしていないが、古くからの言い伝えによると、修験道の開祖・役小角が山の麓でお堂を造り、法力でお堂を手のひらに乗るほどに小さくして、大きな掛け声と共に断崖絶壁にある岩窟に投入れたとされることから、投入堂の名が付いたとされる。

常識的に考えれば「投げ入れた」というのは、どう考えてもあり得ないバカげた話であるのだが、実際に垂直に切り立った断崖絶壁の岩窟に建っている投入堂を見ているとあながちそれもウソじゃないな…と思えるほどである。

建築年代については、平成13(2001)年に奈良文化財研究所が行った年輪年代測定によって、 投入堂は平安時代後期(1086~1184)に建てられたものであることが判明したとのことである。

この奇跡の建造物&景観である投入堂への道のりは、道中に木の根や岩をよじ登る、鎖1本で壁を登っていく等、場所によっては大変危険な箇所があり、滑落事故等が多発しているなど、大変険しいものとなっているが、一生に一度は是非訪ねてみたい場所でもある。

尚、平成27(2015)年には「日本一危ない国宝鑑賞と世界屈指のラドン泉」として、三朝温泉と合わせて日本遺産に登録された。

三徳山開山

三徳山は寺伝によると、慶雲3(706)年修験道の祖・役小角(役行者)が、仏縁のあるところに落ちるように願い、3枚の蓮の花びらを空中に投げると、大和の吉野山、伊予の石鎚山、そして伯耆の三徳山に落ちたので、役小角(役行者)が三徳山の絶壁をよじ登って神窟を開き、子守・勝手・蔵王の三所権現を祀ったのが始まりとされる。

この伝承は史実としては疑わしいが、同様の説話が修験道の総本山金峰寺の「金峰寺草創記」にも記され、かなりの範囲で広まっていたようであり、寺院の創建に先立ち三徳山が山岳信仰の霊場として開かれたこと窺わせる。

三佛寺の創建

三佛寺はこれも寺伝によると、嘉祥2(849)年、慈覚大師円仁によって伽藍が建立され、阿弥陀如来・釈迦如来・大日如来の三仏を祀ったのが開基とされ、「浄土院美徳山三仏寺」と号したと伝わる。

ただし、慈覚大師が来山したという明確な資料はない。この頃には、山陰にも天台密教が伝播され、三徳山に神宮寺的性格の強い天台寺等が建てられたものと推定される。

三徳山全景マップ

出典:三徳山全景マップ

三徳山三佛寺の投入堂までの道のり

鳥居

三徳山三佛寺に向かっていると最初に出迎えてくれるのは以外にも「鳥居」です。これは神仏習合時代の名残だと思われます。

三徳山参道入口

まずはこの石段を登って参詣受付案内所まで行きます。

参詣受付案内所

参詣受付案内所で入山料を納めると本堂まで進むことができます。(但し、投入堂までは別途料金が必要となります。)

本堂への道のり

本堂へもやはり石段を登っていきます。

三佛寺本堂→天保10年建築、正面三間、側面三間、宝形造、唐破風付、柿葺(県指定保護文化財)

さて、ここからが本番です!本堂裏の入峰修行受付所(参拝登山事務所)で入山手続きをすると、投入堂までの参拝登山ができます。

入峰修行受付所(参拝登山事務所)

三徳山入峰修行(投入堂参拝登山)心得

入山にあたっては履物が登山に適したものであるかどうかのチェックがあります。「かかとの高い靴・革靴・サンダル・スリッパ・滑りやすい靴、また底にスパイクや金具の付いた登山用シューズ」などでは入山許可が下りません。

その場合には登山受付所で売っている「わらぞうり」に履き替えることで入山することができます。

それではいよいよ「投入堂」に向かって出発です!その前にもう一度投入堂までの道のりを改めて確認しておきましょう!

本堂裏手の入峰修行受付所(参拝登山事務所)から投入堂までの行者道は約660m(高低差は約200m)で往復で1時間半~2時間。いわゆるここからが『参拝するのは命がけ!日本一危険な国宝』といわれる投入堂への道となります。

注連掛杉

まずは注連掛杉が目に飛び込んできます。

この門をくぐると宿入橋があります。

宿入橋

宿入橋を渡ると行者道がはじまります。

十一面観音堂(野際稲荷)→江戸時代中期建築、一間社、切妻造向拝付、柿葺(県指定保護文化財)

かずら坂(カズラ坂)

かずら坂(カズラ坂)は投入堂への行者道の難所の一つです。急斜面をむき出しになった木の根を頼りに登って行きます。

クサリ坂

クサリ坂も投入堂への行者道の難所の一つで、クサリを頼りに急斜面の岩場をよじ登って行きます。

文殊堂→室町時代建築、懸造、桁行四間、梁間三間、一重、入母屋造、背而軒唐破風付、柿葺(国重要文化財)

地蔵堂→室町時代建築、懸造(舞台造)、桁行四間、梁間三間、一重、入母屋造、背面軒唐破風付、柿葺(国重要文化財)

鐘楼堂→江戸時代初期建築、切凄造、柿葺(県指定保護文化財)

この鐘の重量は2トン。一体どうやってここまで運び上げたのだろう?

馬の背・牛の背

納経堂→平安時代建築、一間社春日見世棚造柿葺(国重要文化財)

観音堂→江戸時代前期建築、三間社入母屋造、柿葺(県指定保護文化財)

元結懸堂→江戸時代前期建築、一間社春日造、柿葺(県指定保護文化財)

不動堂→江戸時代後期建築、一間社切妻造向拝付、柿葺(県指定保護文化財)

そして最後に投入堂!

所在地→鳥取県三朝町三徳1010

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