日本最大の洞口を持つとされる『神瀬の石灰洞窟(熊野座神社)』
神瀬の石灰洞窟は開口部の広さが約45m、高さが約17mで『日本最大の洞口』を持つ洞窟とされる。
この洞窟は中生代の三宝山帯(2億3千5百万年~1億4千3百万年以前)の石灰岩の地層で出きていて、洞窟の正面右上から左下に向かってこの洞窟をつくる原因になった断層を見ることができ、この断層に沿って雨水が地下にしみ込んだことにより、神瀬鍾乳洞がつくられたとのことである。
確かにこの手の物では規格外の大きさで、色々と工夫をしてみたが、どうしても、その全体像をカメラにおさめることができなかった。
実際のところ、撮影を始めてすぐに『ダメだこりゃ』と思った。
そんなこんなで、このレポートで、この洞窟のスケールの大きさを一体どれだけ伝えられているのかは甚だ不安である。
尚、この洞窟の奥行きは約70mあり、手前の約40mは入れるようになっていて、洞窟の中には熊野座神社が鎮座していて、伊邪那美命、速玉男命、事解男命が祀られている。
また、洞窟内の天井には多数の鍾乳石があり、大きなもので3mほどになっているものもある。
さらに、洞窟の奥に進めばすり鉢状の幅約25mの穴があり、穴の底には水がたたえられていて『御池』と呼ばれているそうである。
天明3(1783)年にこの地を訪れた橘南谿は「西遊記」の中で、この洞窟には一足鳥と呼ばれる小鳥が数百羽住んでおり、これを捕えると災害や疫病が流行するといって地元で大切にしているという話を記録している。
この一足鳥とはイワツバメのことで、ここで越冬するので有名であるらしい。
私は日没直前に訪ねたので、時間的な制約があり、洞窟内をゆっくりと隅々まで散策することができず、御池まで進むことを断念してしまったのだが、今にして思えば、何とも残念で大変な心残りである。
いずれにしても、想像以上にスケールの大きい洞窟であることには違いなく、是非再訪問をしたいと思っている。
所在地→熊本県球磨村神瀬
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