日本最古の鳥居である『元木の石鳥居』(最上の三鳥居の一つ)
元木の石鳥居(御立鳥居)。
この鳥居は現存する『日本最古の鳥居』とされ、古来より「元木の石鳥居」と呼ばれて、最上の三鳥居の一つに数えられているものである。
竜山を背景に、西面して直立するこの鳥居の造立は竜山の仏教文化全盛の平安時代とされているが、その古風素朴さから藤原時代にのぼるものとも考えられ、蔵王成沢の「八幡神社の石鳥居」とともに、日本最古の石鳥居として、非常に価値の高い文化財である。
凝灰岩で造られたこの素朴な鳥居は、総高351cm、左柱の径が97.2cm、右柱の径が92.3cmの円柱で、笠木と島木は一石から彫り出し、左の下端は巧みにつぎ合わせている。
貫は柱を貫通せず、両側から穴を彫って挿し込んでいる。
柱をはじめ各部分の割出しが太く、幅に対して高さの低い姿が古さを示している。
尚、その姿は現在一般的に鳥居といって想像するものとは違って「柱は太く」、「高さが低く」、「幅の方が長い」(現在の鳥居は幅よりも高さの方が高いのが一般的である)
また、この元木の石鳥居はいわゆる日本最古級とされる「最上の三鳥居」の中でも一番とび抜けて風化が進んでいてまさに日本最古の鳥居というような佇まいをしていた。
ちなみに余談になるが、山形市で生まれ育った私の母とその兄弟(おじさん、おばさん)、そしてやはり山形市で生まれ育ったいとこ達の「誰一人として」この「日本最古の鳥居である元木の鳥居」や「最上の三鳥居」のことを知っている人はいなかった…。
この鳥居は胸を張って日本全国に誇るべき郷土の文化財だと思うのだが、山形市(そして山形県)は一体何をしているのだろうか…。呆れてものが言えない。
所在地→山形県山形市鳥居ケ丘9
現地の看板
元木の石鳥居に隣接して「鳥居稲荷神社」がある。
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