『君が代発祥の地!』『日の丸』という地に鎮座する「大宮神社」
鹿児島県の入来町(現薩摩川内市入来町)の『日の丸』地区にある『大宮神社』は中世以来入来院氏の総社となっていた神社である。
この大宮神社の例祭では、入来独持の「入来神舞」を奏し、神舞を奉納している。
「入来神舞」は天の岩戸神話を演じたもので、約700年前の鎌倉時代から踊り継がれているものであるという。
その「入来神舞」中の一つに「十二人剣舞」があり、舞人が左手に太刀を持って登場し、鬼神の前に出て「君が代は千代に八千代にさざれ石の巌となりて苔のむすまで」と声高らかに朗詠されているという。
このことから、明治13年に歌い始められた「国歌君が代の発祥を入来神舞の中に見いだせる」、「これが国歌の始まりになった」「国歌の源泉は入来神舞にある」といわれるようになり、識者の注目を集め、映画にもなって全国的に注目されるようになったとのことである。
入来神舞(大宮神社例祭に伴う芸能)
入来神舞は,鎌倉時代以来大宮神社を入来総社とし,毎年例祭(11月23日と大晦日)には,入来神舞独特の神楽を奏し奉納しています。舞は種類によって異なりますが,1~12名の男女で構成され,楽は太鼓1名,笛1名です。15世紀から16世紀前半にかけては,入来院氏の勢力が最も伸張した時期で,戦国大名化し,社寺の復興や新建が盛行して,念仏踊りなどの民俗芸能も盛んになった時代です。入来神舞もこの時代の成立ではないかといわれています。古代入来の隼人神楽,上世雅楽,出雲神楽などが混成されて,現代の演劇的入来神舞が生まれたものと推定されます。特に,神舞36番中22番12人剣舞は,奈良時代の前後にかけて,隼人族が皇宮12門の警衛にあったことから,12人剣士をもって衛門隼人を象徴されたものとみられます。12人剣舞の中では,国歌「君が代」が歌われています。薩摩川内市無形民俗文化財に指定されました。
大宮神社(現地看板より)
祭神:大己貴命(また大物主命・大国主命ともいう)
社格:鎌倉時代以来入来院の総社、明治四年から鄉社
祭日:祈年祭→2月19日
例祭→11月23日
沿革:
この神社は近江国坂本に鎮座する日吉神社の支社として祀られて来ました。日吉神社は山王権現とも いわれ、古来朝野の信仰がきわめて深かった名神です。わが入来では鎌倉時代に入来院地頭渋谷氏が勧請して以来七百余年、入来院内諸社の総社とし、産業生産、縁結の神として郷民に厚く尊崇されて来ました。祭時の神楽舞の中には「君が代」の歌が歌い継がれて来ているので、今の国歌の源泉は入来神楽にあるといわれて、映画にもなり、全国的に注目されるようになりました。
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所在地→鹿児島県薩摩川内市入来町浦之名7308
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