まるで打ち捨てられた古代遺跡のような『池子石の石切場跡』
石切場(採石場)といえば栃木県の大谷資料館や茨城県の石切山脈、千葉県の鋸山などが有名であるが、三浦半島にも見ごたえのある石切場跡があると耳にしたので早速訪ねてみた!
その石切場跡は逗子市の池子にある。
池子では明治の末頃から大正時代にかけて、周辺の山から灰褐色の凝灰岩を切り出す仕事があり、ここから算出される石は「池子石」と呼ばれて塀、垣根、土台、護岸、井戸などの土木建築材料の他、墓石、燈篭などに使われたという。
切り出された石は、木のそりとトロッコを使って、現在の逗子中学校の体育館辺りまで運ばれ、そこからは「馬力」と呼ばれる荷馬車で各地に運ばれて行ったとのことである。
現在でも逗子市内では、田越川の護岸や旧家の屋敷の石塀、寺社の石段など市内各所に池子石を見ることが出来るらしい。
しかしながら、同じ種類の「鷹取石や佐島石(横須賀市)」との競合や「大谷石(栃木県宇都宮市)」の出現、更に関東大震災などで廃れてしまったそうである。
洞穴の壁に「ふり向けばうしろにも居りみちおしえ」の俳句が刻まれている。
「みちおしえ」は「ハンミョウ」「という名の甲中虫で、人が步く先に止まる習性があることからの別名であるという。
尚、Google マップで調べてもこの「池子石の石切場跡」の洞穴状になっている一番の見所の位置は表示されない。
ちなみにGoogle マップで表示される「池子石の石切場跡」とはここである。
Google マップに表示される石切場跡の様子。
確かに石切場跡には違いないが、これではわざわざ見に来るほどでもないという感じ。
石切場跡の一番の見所がGoogle マップで表示されない理由は「逗子ホームせせらぎ」という老人ホームの敷地内にあるからである。(多分。。。)
このため、洞穴の石切場跡を見学する際には勝手に見学せずに老人ホームの方にお断りをしてから見学した方がよいと思われる。
ここを右に曲がる。
駐車場の奥に目指す洞穴状の石切場跡がある。
ここを登って行く。
よく見ると矢印が出ている。
この石門を抜けて左に進む。
洞穴の石切場跡の入口に到着!
最後に動画
では最後にもう一度。。。
洞穴は完全に野に埋もれている感じである。
3ヶ所の大きな入口がある。
まるで打ち捨てられ、忘れ去られた古代文明、古代遺跡といったような面持ちがある。
洞穴内の壁に字が刻まれているのも何やら意味ありげに思える。
洞穴の外も石が切り出されたと思われるが、今は草木に埋もれている。
洞穴に行く前にある石門?
石門の周辺。
何かの祭壇のようにも見えなくもない。
さらに神武寺へと至る道にも石が切り出された様子を見ることができるところがある。
ちょうどベンチのようになっているところもある。
この辺は石切場跡というよりは岩を削って道を作ったという感じがする。
所在地→神奈川県逗子市池子3-789
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